2026-06-24

87歳現役トレーダー シゲルさんの教え|18億円より重要な「時間差複利の法則」

藤本茂
BOOK REVIEW — SIGNAL READING

株価は、 数字が動かしている んじゃない。

87歳、現役トレーダーが68年かけて見抜いた「人の心の正体」
『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え』藤本茂 著

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良いニュースなのに、
株価は下がった。
なぜ?
たいしたニュースもないのに、
株価は上がった。
87歳の現役トレーダーは、ここに答えを持っています ↓
0
投資歴
0億円
資産規模
0
起床時刻

ニュースを見て「これは上がるはずだ」と買ったのに、なぜか下がる。
逆に、たいしたニュースもない株が、静かに上がり続けている。
そんな経験はないでしょうか。

実は、87歳の現役トレーダーは、ニュースの内容そのものを見ていません。
見ているのは、そのニュースに「みんながどう反応するか」だけです。

30秒でわかること
01主役は87歳・現役トレーダー藤本茂さん。投資歴68年、資産18億円超
02本の核心は「材料ではなく、材料への人々の反応を読む」という一貫した世界観
03「1:2:6ルール」も「中小型株中心」も、すべてこの世界観から生まれた戦術
04今日のレンズ:株価を動かしているのは事実ではなく、事実をどう受け止めるかという人の心
SIGNAL — 01

この人は、何をしている投資家なのか

『87歳、現役トレーダー シゲルさんの教え』は、兵庫県出身の藤本茂さんという、一人の投資家の記録です。

19歳で株を始め、雀荘を経営しながら投資を続けました。66歳で初めてパソコンを買い、ネット取引に切り替えています。バブル崩壊では資産が10億円から2億円まで減りました。それでも辞めませんでした。

いまの資産は18億円を超え、87歳になった今も、毎朝2時に起きて相場と向き合っています。

この本のテーマは一つです。「68年間、相場から逃げなかった人は、何を見て判断しているのか。」

Q. シゲルさんが1ヶ月で動かす金額は、いくらだと思いますか?
約6億円
ただし、いきなり全額を動かすわけではありません。最初はごく少額から。その理由は、次の章で見えてきます。
SIGNAL — 02

核心:見ているのは「数字」ではない

シゲルさんが株を選ぶとき、最初に見るのは「増収・増益・増配」です。売上が伸びているか。利益が伸びているか。配当が増えているか。

ここまでは、よくある分析に見えます。しかし、シゲルさんがこの数字を見る理由は、少し違います。「この数字を見て、ほかの投資家がどう動くか」を読むために見ているのです。

THE CORE BELIEF
株価を動かすのは「材料」じゃない。 「材料に人々がどう反応するか」だ。

良いニュースが出ても上がらない株もある。たいしたニュースがなくても静かに買われている株もある。その差を生むのは、ニュースの良し悪しではなく「みんながどう受け止めるか」という、もう一段深い読みです。

相場格言①「相場のことは、相場に聞け。」自分の予想ではなく、実際の値動きという「みんなの答え」を信じる、という意味です。

SIGNAL — 03

だから生まれた「1:2:6」というルール

「みんながどう反応するか」は、買う前には誰にも分かりません。だから、シゲルさんは一度に全額を賭けません。最初に少しだけ買って、ほかの投資家が実際に反応するかどうかを確かめるのです。

1
2
6
よさそうだ
少量で反応を試す
やっぱりよさそうだ
読み通り反応。増やす
これはいける
確信が深まり本気に

当たれば増やす。外れれば、最初の少量だけで終わる。心理を読むという、本来は不確かな作業を、損失を抑えながら検証していく仕組みに変えているのです。

入るとき
初心者
数字だけで全力勝負
シゲル流
反応を見て少量から
SIGNAL — 04

「読める心理」を選ぶ、という戦略

シゲルさんの主戦場は、大型株ではありません。中小型株です。理由は単純です。大型株には、巨額の資金を持つ機関投資家が大勢参加しています。個人投資家が、機関投資家の「心理」を読むのは至難の業です。

一方、中小型株は、個人投資家どうしの心理戦になりやすい。シゲルさんにとってこれは、「自分が読める範囲」を選ぶという戦略なのです。

ここで、シゲルさんは一つ警告もしています。急に値上がりした株(仕手株)に、理由もわからず飛びつくのは危険だと。なぜ上がっているのかを確かめずに、「上がっているから」買う人がいちばん危ない。それは、価格という結果だけを見て、心理という原因を見ていない買い方だからです。

Q. 3日連続ストップ高になった銘柄を見つけた。シゲルさんなら、どう動く?
FIELD NOTE — 看護の現場から 新人のうちは「症状」という結果だけを見て動いてしまう。経験を積むと、その症状の裏にある原因や心理状態まで読んで動くようになる。結果だけを見るか、原因まで見るか。その差は分野が違っても同じ場所に表れるのかもしれません。
SIGNAL — 05

相場格言という、心理を律する型

シゲルさんは、いくつかの相場格言を大切にしています。数字の話ではなく、自分の心理を律するための「型」です。

相場格言 — 02
頭と尻尾は、 くれてやれ。

値動きの一番上と一番下は、心理が最も荒れる場所。そこを完璧に取ろうとするな、という戒めです。

一番おいしいところまで取ろうとすると、判断が遅れたり、欲が出たりします。「自分が正しい」と思い込む心理から、自分自身を守るための型。それが相場格言の役割です。

損をしてもクヨクヨしない。確信がない時は、何もせず休む。どれも、テクニックではなく、心理との付き合い方の話です。

TODAY’S LENS
株価を動かしているのは、 事実ではない。 事実を、人がどう受け止めるかだ。

伝え方も、売り方も、頼み方も同じ構造でできている。仕事でも、人間関係でも、「正しいこと」を言っているのに伝わらないのは、人が正しさではなく心理で動くからです。

こんな人に、この本が必要です
「正しいことを言っているのに伝わらない」と感じている人
数字や正論だけで人を動かそうとして、空回りしている人
投資で、ニュースに反応して買ってすぐ後悔する人
心理を読む力を、仕事にも生かしたい人

87歳になっても、シゲルさんは今日も2時に起きて相場と向き合っています。68年かけて辿り着いたのは、勝つための魔法ではなく、人の心を読み続けるという姿勢でした。

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