2026-06-01

ATMとプリンターの会社が、いつの間にか「防衛銘柄」になっていた話。

OKI(6703)が「高市銘柄」に浮上|投資ブログ
OKI 6703 ▲ 防衛銘柄 高市早苗政権 17の戦略分野 推進中 野村証券 OKI 新規カバレッジ Buy 三井住友DSアセット 「三井住友・日本株オープン」組み入れ 52週高値 ▲ 3,100円(同安値 777円) OKI 6703 ▲ 防衛銘柄 高市早苗政権 17の戦略分野 推進中 野村証券 OKI 新規カバレッジ Buy 三井住友DSアセット 「三井住友・日本株オープン」組み入れ 52週高値 ▲ 3,100円(同安値 777円)
Investment Note — 株式 / 個別銘柄

ATMとプリンターの会社が、
いつの間にか「防衛銘柄」になっていた話。

OKI(6703) · 高市銘柄 · 2026年5月 · by 看護師ブロガー
# 防衛 # 高市銘柄 # 成長戦略17分野 # 社会インフラ # 通信

病棟で夜勤明けの朝、スマホをぼんやりとスクロールしていたら目に留まった見出しがあった。
「老舗通信機OKI、『高市銘柄』に浮上」——日経ヴェリタスの記事だ。
OKIといえば、ATMやプリンターで知られる老舗メーカーのイメージがあった。でも、正直に言う。この銘柄が「防衛」の文脈で語られる日が来るとは、まったく思っていなかった。

I.

「OKI」という会社を、どれくらい知っていましたか?

OKI(沖電気工業、証券コード6703)。日本の通信機メーカーとしての歴史は古く、ATMや銀行の現金処理機、プリンター、業務用通信システムなどを手がけてきた会社です。知っているようで、実はあまり知らない企業のひとつ。私もそうでした。

でも、その「地味な老舗」が今、市場の評価を大きく変えつつあります。
その鍵を握るのが、高市早苗政権が掲げる「17の戦略分野」と、OKIが持つ意外な強みでした。

52週 安値 777 直近1年間の底値
52週 高値 3,100 約4倍の上昇を記録
戦略分野 適合数 6/17 高市17分野のうち
純利益(前年同期比) +273% 2026年3月期 第3Q
✦ ✦ ✦
II.

「高市銘柄」とは何か。

高市早苗首相が政権を担ってから、株式市場には「高市銘柄」というテーマが生まれました。政府が推し進める「日本成長戦略会議」の中で示された、直ちに実行すべき17の戦略分野——防衛・国防からAI、量子コンピューター、宇宙開発、エネルギーに至るまで、幅広い産業を網羅しています。

この17分野のいずれかに事業が絡む企業は「国策の後押し」を受けやすい、として機関投資家をはじめ個人投資家にも注目されてきました。そして今、OKIがその「当てはまる数が多い銘柄」として急浮上しているのです。

高市政権 17の戦略分野(OKI適合分野を強調)

防衛・安全保障 通信・ネットワーク 海洋・水中技術 航空宇宙・機体 AI・データ活用 社会インフラ エネルギー 量子コンピューター バイオテクノロジー フードテック スマートシティ 医療・ヘルスケア 素材・化学 原子力 半導体 モビリティ クリーンエネルギー

■ 塗りつぶしはOKIの事業が関連する分野(参考表記)

「高市政権の17の戦略分野が当てはまる数が多い。
埋もれがちだが、防衛事業の比率が意外と高い」

— 三井住友DSアセットマネジメント 佐藤寿紘 シニアファンドマネージャー
(「三井住友・日本株オープン」運用担当)
III.

OKIの「見えていなかった強み」——水中音響技術と防衛事業。

ATMとプリンター。これがOKIに対する一般的なイメージだと思います。でも実は、OKIは長年にわたって防衛省向けの通信システムや、水中音響技術を使ったソナー・計器の開発に携わってきた会社でもあります。

2026年4月、OKIはその本気度を示す組織変更を行いました。これまで「特機システム事業部」と呼ばれていた部門を、「ディフェンスシステム事業部」に改称。防衛関連事業を会社の看板に掲げ、国内外のパートナーや顧客に対して「防衛の会社でもある」と明確に発信し始めたのです。

OKIは「情報通信技術」「センシング技術」「エッジ技術」を三本柱とし、社会インフラ・製造・海洋を注力領域として位置づけています。特に「海洋」分野における水中音響技術は、防衛省のソナー需要や海洋観測インフラと直結する強みです。地味に見えて、代替しにくい技術を持つ会社——というのが、プロの目に映るOKIの姿なのかもしれません。

IV.

株価と事業の変化を、時系列で整理する。

2025.2
事務機事業でリコー・東芝テックとの連携へ
ATMやプリンター事業の「残存者利益」を活用しながら、次の成長軸を模索する動きが鮮明に。
2025.10
「ATM・プリンターの会社が防衛銘柄に転身へ」
日経ヴェリタスが水中音響技術とソナー需要に注目。防衛事業の収益化が徐々に見えはじめる。
2026.4
「ディフェンスシステム事業部」発足・野村証券がBuyで新規カバレッジ開始
防衛事業を社内外に明示。野村証が同じタイミングで新規カバレッジを開始し、出来高・値幅が急拡大。
2026.5
日経ヴェリタス「高市銘柄に浮上」報道・17分野のうち6分野に適合
機関投資家からの組み入れが確認される。市場の評価が本格的に変わりはじめた局面。
✦ ✦ ✦
V.

私が思ったこと——「地味な会社」を見直す目線について。

看護師の仕事をしていると、「見えていなかった症状が、後から重要だったとわかる」という経験を何度もします。患者さんの小さなサインを見逃すことが、後の大きな変化につながる——株式市場でも、似たようなことが起きるなと思います。

OKIは、長い間「ATMとプリンターの会社」というラベルのもとで、防衛事業という本当の強みが見えにくかった。でも、政策の風向きが変わり、機関投資家が改めて企業の中身を精査しはじめたとき、埋もれていた価値が浮かび上がってきた。

「17分野のうち6つに適合」——この数字が何を意味するかというと、OKIは単一のテーマ株ではなく、複数の国策とクロスする多面的な事業ポートフォリオを持つ会社だということです。テーマ株は往々にして、1つの政策が変われば一気に売られる。でも、複数の軸を持つ銘柄は、相対的に安定しやすい。

もちろん、これは投資の推奨ではありません。2026年3月期第3四半期の売上高・営業利益はともに前年比マイナスで、手放しで「好業績」と言える状況でもない。それでも純利益が前年同期比+273%という数字は、構造的な変化の兆候として見逃せません。通期の業績予想も上方修正、増配の予定もあります。

VI.

まとめ——OKI(6703)を理解するための3つのポイント。

Key Points
OKIは「高市政権17の戦略分野」のうち6分野に事業が適合する、多軸型の銘柄。防衛・通信・海洋・AIなど幅広い領域に根ざした事業基盤を持つ。
2026年4月、「特機システム事業部」を「ディフェンスシステム事業部」に改称。水中音響技術(ソナー・計器)を強みとする防衛事業を、会社の成長軸として前面に打ち出した。
野村証券による新規Buyカバレッジ、三井住友DSアセットの投資信託組み入れなど、機関投資家の動きが可視化されてきた。52週で安値777円から高値3,100円と約4倍の値動きを記録。
純利益は前年同期比+273%と大幅改善。ただし売上・営業利益は減収減益。構造転換の途上にある企業として、今後の進捗を丁寧に追う必要がある。

「知らなかった」で終わるのは、もったいない。
株式市場には、ラベルの裏側に本当の姿を隠している会社がたくさんあります。OKI(6703)は、その典型のひとつかもしれません。

次にこの銘柄の名前を見かけたとき、あなたの見え方は少し変わっているはずです。

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